Contemporary Art

極小美術館

2021.2/28(sun)~ 2021.3/28(sun)

Art Exhibition 13

観覧申し込みは090-5853-3766まで。入場は無料
    企画・監修
    極小美術館
    会 場
    ◆極小美術館1階2階3階 + フィールド
    〒503-2418 岐阜県揖斐郡池田町草深大谷939-10
    TEL・090-5853-3766 
    ※電話にて観覧受付、入場無料
    ◆《サテライトF》カフェ・フランドル
    〒503-2107 岐阜県不破郡垂井町岩手767
    TEL・0584-22-6988
    ※10:00~18:00(水曜定休)

表現の不自由と自由

長澤知明 (極小美術館代表)  

 100年以上の歴史を持つベネチア・ビエンナーレがコロナ禍のため1年延期になった。そんな中、ヨコハマトリエンナーレ2020が横浜美術館、プロット48で開催された。
 みなとみらい駅から徒歩10分圏内に位置する会場は都庁設計の丹下健三が図面を引いた。1階正面入り口を入るとバロック風の建築様式で左右シンメトリー。それぞれ区切られたエリアの中に行儀よく作品が収まっていた。50人近い作家が世界から集い、種々雑多の素材とコンセプトで作品の競い合いをしていた。「いま最も刺激あふれる現代アートは、横浜から世界へ」という掛け声とは裏腹に、内向きの作品が多かった。全体の感想としては一定水準以上の良質な作品群で溢れ、観ていて安心感はあった。しかし、どこか物足りなさも感じた。
 それは前年のあいちトリエンナーレでの事件「表現の不自由・自由」の影響があったように思える。
 世界各国の国際美術展に目をやると、芸術の表現の幅は途方もなく大きく、深く、自由さに溢れていた。
 34年前、ロサンゼルスの現代美術館の仮設会場で見たボルタンスキー展はホローコーストに対するレクイエムであったし、9年前(2011年)のベネチアビエンナーレのアメリカ館では反戦を訴える作家が本物の戦車をアメリカ本土から海軍の輸送船で運び、米国館の玄関前に設置した。それをひっくり返してキュタピラーにルームランナーを取り付け、戦争の愚かさを表現したが、米国政府は制作協力はしたけれど、拒絶は一切しなかった。
 ドイツで開催される国際美術展、カッセルのドクメンタとミュンスターのアートフェアー。いずれの展覧会においても強制収容所に送られたユダヤ人のボストンバッグを積み上げたり、眼鏡、靴を使ったインスタレーションが必ず制作されて、ドイツ政府とドイツ国民は静かに見守り続けている。
 ポピュリズムに酔いしれた名古屋市長の姿勢は先進国の精神性などみじんもない。
 芸術は精神の解放と冒険、なにものにも制約を受けない表現の自由、これが根幹であって、それを喪失してしまったあいちトリエンナーレの自主規制(慰安婦の少女像)の正当化が懸念される。

 世界で国際美術展を4つも(越後妻有、横浜トリエンナーレ、あいちトリエンナーレ、瀬戸内現代美術展)開催している国は例を見ない。韓国の釜山トリエンナーレは伸びやかさ、自由さ、開放感に満ちていて先を越された感がする。

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14.中村 ミナト
「edge effect」素材:アルミニウム
H100 × W97 × D89cm、H105 × W89 × D104cm
(2017年制作)

現代美術の作法2021

《 作家一覧 50音順

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1.浅野 絵理

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2.李 宣喜

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3.小塩 恵子

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8.北村 武志

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4.小野 允子

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5.片岡 美保香

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6.加藤 恵利

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7.加納 明香

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24.吉川 千香子

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9.後藤 あこ

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10.近藤 佳那子

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11.阪本 結

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12.柴山 豊尚

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21.山内 寿美

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15.南谷 富貴

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16.長谷川 清

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13.中野 磨里

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18.舩戸 彩子

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19.増川 寿一

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17.日花 治子

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23.山中 奈津紀

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20.矢橋 頌太郎

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22.山田 七菜子